校長挨拶

 ジャカルタ日本人学校は、日本から南に約 5,800 ㎞の赤道直下の国、インドネシア共和国の首都ジャカルタの郊外にあります。本校は 1969 年 5 月 5 日に日本国大使館付属ジャカルタ日本人学校として開校し、今年の 5 月で創立 52 年を迎えた学校です。

 1972 年 9 月まではテベット校舎、1996 年 3 月まではジャカルタ市内のパサールミングというところに学校がありました。その後、校舎の老朽化と児童生徒数の増加に伴い、1996 年 4 月に現在のビンタロ地区に校舎を移転しました。

 2019 年に創立 50 周年を迎え、記念式典、記念誌の発行、記念体育祭、JJS フェスティバルなどの記念事業を実施いたしました。

 2020年度はコロナ禍の中、一年間オンラインで授業が行われ、子ども同士が関わり合いながら、活気ある学びを実現することが通常の教育活動と比べ難しく、学習環境としては非常に厳しい状況でした。

 そこで、2021年度は、「つながる」をテーマとして教育活動に取り組んでいきます。「友達とつながる」こと、「学びとつながる」ことを、どの子どもにも実現できるよう目指していきたいと考えております。

 ジャカルタ日本人学校の学校教育目標を継承し、目標に向かう過程において、「つながる」を常に念頭におき、子どもたちの学習面・心情面・体力面の状況を探りながら、適切な支援策を展開していきます。

 本校の学校教育目標を「心豊かでたくましく、主体的に生きる子の育成」とし、「ジャカルタで学ぶことのすばらしさを実感し、豊かな人権感覚、国際性と確かな学力を培う教育活動の創造」を図っていきます。めざす子ども像を「よく考える子(確かな学力の育成)」、「思いやりのある子(豊かな心の育成)」、「体をきたえる子(健やかな体の育成)」、「世界に心をひらく子(グローバルな人材の育成)」とし教育活動の柱としております。

 今後、子どもたちを取り巻く社会は、環境問題、食糧問題、エネルギーや資源問題など、正解のない問題がますます大きくなっていくことが予想されます。また、新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、今後の状況が予測困難となってきております。そのような中、子どもたちには、グローバルな視点に立って物事を理解し、自ら考え、発信し、国境を越えて様々な人たちと分かち合い・支え合い・高め合いながら最適解を導き出してほしいと願っているところです。

 ジャカルタ日本人学校では、これまでも学校を支えていただいている多くの方々と共に、思いや願いを分かち合いながら教育活動を展開して参りました。

今後の状況が予測困難な時こそ、保護者、学校関係者の皆様のご支援・ご協力を得ながら、教員の持っている力を結集し、新たなJJSの教育を創造し、子どもたち一人一人が、夢を持って、笑顔で、元気に充実した学校生活を送ることができるように頑張っていきたいと思います。今後も、皆様方の変わらぬご支援・ご助言を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

ジャカルタ日本人学校
校長  緒方 克行